通りすがりのライフセーバー

9/14
前へ
/90ページ
次へ
ピーッピッピッピーッ!!!! 突然背後からけたたましい 笛の音が聞こえて 男達も私も一斉に振り向いた。 「ピーピッピピッピッッピッピッピッピー、ピッピッピー」 後ろにいたのは笛を吹き 何かこちらに伝えるかのように指をさしてくる人。 明るい茶色の髪に 上半身裸、赤色の海パンにオレンジのラインが入っている。 …ん? この海パンどっかで 見たこと… 「ピッピピ、ピッピッピーピッピッ」 指をさしてくる男は 笛をくわえたままだ。 私も男達も不思議そうな顔をする。 すると、男はハッと気づいたようにくわえていた笛を取ると言った。 「やべー、笛くわえたまま しゃべってた;;」 ……は? 「な、なんだよてめぇは…」 男達が不審な目で 男を見た。 そんな目も気にせず 男は言った。 「あ、気にしないで下さい。 僕はただの通りすがりのライフセーバーなんで」 …ぁ!そっか…!! 男がはいてる海パン、 昨日いたライフセーバー達の海パンと一緒だ。 「てめぇ、邪魔すんのか?」 男達はライフセーバーの男に詰め寄る。 .
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加