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「高3ですよ?
どこがガキですか?」
私はライフセーバーの男にくってかかる。
「高校生だろ?普通にガキじゃん」
「じゃあ、あなたは
いくつなんですか?」
「俺?
20」
…なッ
と、年上!?
高校生かと思った…
「わかったか?
俺はあんたより年上で
お兄さんなわけよ。
そんであんたはガキなの」
ライフセーバーの男は
意味の分からない持論を言った。
「意味わかんないし…」
私があきれた頃
ようやく海の家についた。
「…おばさーんっ」
「あら、どうしたの?
みずきちゃん」
「えと、浮き輪とかに空気いれるやつある?」
「ええ、あるわよ…と、どこやったかしら…」
おばさんは空気いれを探し始める。
すると
「ぁ、俺知ってますよ
空気いれ」
まだいたのか!!
横からひょっこりと顔をだしたのはライフセーバーの男。
「あら、伊吹くん?
あぁ、じゃあ空気いれ探すの
お願いできるかしら?」
ライフセーバーの男は頷いた。
…伊吹くん…?
伊吹って人なんだ…
私がそう思いながら
伊吹と呼ばれた男をながめていると
男は急に私の方を向いて
「ん、いくぞ」
と、私の腕をつかんで
すたすたと海の家を出た。
「ん!?ちょ!!
な、なになに!?」
私は腕をひかれながら
焦る。
男は海の家の近くの倉庫から
空気いれを出すと
私に言った。
「で、空気いれてほしい
浮き輪はどこ?」
…?
浮き輪に空気をいれてくれるってこと?
私はゆーことシャチの浮き輪のある場所まで男を案内した。
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