感傷デート!?

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「はぁー疲れた…」 「みずきちゃんお疲れ様!!」 おばさんが声をかけてきた。 私は海の家の仕事を終え 店のカウンター席の椅子に 座り込んだ。 外は夕陽で満たされ ぞろぞろと観光客が 帰って行く。 ふぅー…今日も終わったな… しばらく休んでいると 外は暗くなり いつものように大人数で ライフセーバー達が 飲みに来た。 「カンパーイ!!!」 「おばさーん!! おつまみなんかいいー?」 「ビールたんねぇよ!! おい、ジャンケン!! 誰か買ってこい!!」 「っしょはグー!!! ジャンケンポン!!」 これもまた騒がしく ライフセーバー達の宴会が始まる。 最近、私はおばさんがあがるまで海の家にいる。 なぜかって… 特に意味はないけど… 私はライフセーバー達の1人1人の顔を見ていく。 …………いないか…。 …こういう宴会には こない人なのかな… 「あら、帰っても大丈夫なのに…みずきちゃん」 おばさんが厨房から出てくる。 「ぇ、いや…」 私は戸惑いながら 帰ろうと立ち上がると 「別にいいけどねぇ みずきちゃん昼間フルで働いてるから疲れてるでしょう? 早く休んだ方がいいと思ったんだけど… 誰か探してるの?」 おばさんの目がキランと 光った。 …う… 「な、なにも…探してるとかそういうわけじゃ…」 「もぉーう、最近ずっと ここに座ってあのライフセーバー軍団の方見渡して 誰か探してるの、おばさん知ってるのよー!?」 「み…見てたの!?」 私が焦るとおばさんが詰め寄ってくる。 .
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