通りすがりのライフセーバー

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次の日 早朝家を出ると 新幹線、バスを乗り継いで おばさんの家がある町についた。 あー、遠かった。 うろ覚えの街を歩きながら 海の方へ向かう。 おばさん家は海の近くの高台にあって、海の家はもちろん 海の近くの浜にある。 そこのビーチは 海の家が1つしかないため 毎年大忙しになるのだ。 刺すような日差しの中 海につくとビーチには人がいっぱいいた。 …こりゃ、忙しいわけだわ… もう夕方近くなのに 人いすぎだし… 私は高台を目指し 坂道を登っていった。 ガラガラガラ… 「おーばさーん」 おばさん家につき 戸を開いた。 …… …………… ……あれ、誰もいないのかな? 私が家の中に入ろうとしたとき ドタドタドタッ 慌てたような足音が聞こえた。 すると、 「あは!やっぱり!! みっちゃんだー!!!」 笑顔で出てきたツインテールの女の子。 「あ、久しぶりー! ゆーこ!!」 私を出迎えたこの女の子は 私のいとこの、ゆうこ。 私より2つくらい年下で 私がここに来る度に一緒に遊んだりしたから とても仲がいい。 「お母さんにね、みっちゃんくるって聞いてね! ずっと待ってたんだ!」 「そうなんだ? あ、おばさんは?」 「お母さんは海の家だよ!! ぁ、じゃあ、海の家いこっか!?」 そうだな… おばさんには挨拶した方が いいよね。 私ははしゃぐゆーこに手をひかれ海の家に向かった。 .
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