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乱れる呼吸を整えながら、早川くんは玉置くんを睨み付けて、
「コンビニ行くならちゃんと言ってから行け!いつの間にか隣にお前いなくて焦ったっつーの!」
「光輝が聞いてないだけで、俺はちゃんと言った。」
「嘘つくな!今日は本当に言ってなかっただろ!」
すると、玉置くんは早川くんから顔を背けて、
「―――…ったのに。」
と、近くにいる私にも聞こえないような小さな声で、何かを呟いた。
気になってちらっ、と顔を見てみると、相変わらず無表情だったけど。
何かいつもよりちょっと不満そうな……そんな感じがした。
「もーっ、ジュースにどんだけ迷ってんのー。」
「ほらっ、早くしないと遅刻しちゃうよ~」
コンビニから出てきた女子の会話で、はっ、と思い出す。
……今日は、いつもより遅いんだった。
早く行かなきゃ遅刻になっちゃう時間だ。
「やっべー、今月これ以上遅刻はさすがにまずいんだった。というわけなので、急ごう!」
「あの……これ以上遅刻はまずい、って?」
いつもそんなに遅刻してない気がするんだけど……。
その質問に、代わりに答えてくれたのは玉置くんだった。
「光輝は部活でしょっちゅう朝練に遅刻してるから。うちの担任、バスケ部の顧問で。」
「怒るとマジで怖いんだぜー、イケメンのくせに。」
そう言って早川くんは、肩を竦めた。
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