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うちの担任がバスケ部の顧問なんて知らなかった。
イケメン英語教師って言われてるのは、さすがに知ってたけど。
あんなにイケメンって騒がれててバスケ部って、きっと学生時代はモテたんだろうな。
……この二人と、同じように。
私は、自分の右側を歩く早川くんと玉置くんを、ちらっ、と見上げる。
私の隣を玉置くん、そのまた隣を早川くんが歩いている。
結局、一緒に登校することになっちゃったけど。
地味で独りぼっちの私が、イケメンって騒がれてる二人と一緒にいて、大丈夫なんだろうか。
周りの視線や話し声が気になって仕方ない。
――自分について陰で何か言われるのが、怖かった。
それはもう今よりずっと、ずっと前から。
「――美雨ちゃん?」
右の方から名前を呼ばれて、はっ、と我に返る。
「なんかずっと左の方ばっか見てるけど?」
「あ、えと……」
早川くんが心配そうに、私のことを見ていた。
慌てて理由を探して、辺りに視線をさ迷わせて、
「えっと……あの女子達、私と同じ中学だなあって……あはは。」
「え、どれ?」
偶然にもそこにいた、車道を挟んだ向かい側の歩道を歩く中学生を指差す。
もう夏服に変わって、白地に紺のラインが入ったセーラー服。
……私も二年前は、あれを着てたんだっけ。
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