第三話 『祝  福』

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「朝日を浴びながら、鏡の前でエッチなんて、健全なのか不健全なのか分からないよな」 クツリと笑って耳を甘噛みされ、身体がビクついた。 耳から首筋へと移動していく熱い舌に、背中に当たる鏡の感触がヒヤリと冷たい。 撫でる指に、自然と熱い息が漏れた。 「ちょっ、樹利……まだ朝食も食べてないのに」 「まず可愛を頂くよ」 そう言って、唇を合わせる。 すぐに絡められる甘くて深いキスに、眩暈を感じた。
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