第三話 『祝  福』

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「ここで色んなことするのは構わないけど? 壁一面鏡だし刺激的だよな。 やだな、可愛のエッチ。恥ずかしい子」 口に手を当てわざとらしく後退りする樹利に、 「だから、違うってば」 可愛は真っ赤になりながら、身体を押した。 「違うんだ?」 と樹利は楽しくてたまらないように可愛の手首を掴み、その身体を鏡の壁に押し付けた。 「違ってもいいよ、ここで色んなことしようか?」 そう言って見据える樹利の魅惑的な瞳に、バクンと鼓動が跳ねた。 「……えっ?」 どうしよう、こんな風に見詰められたらクラクラする。 毎日見ていてとっくに見慣れていると思っていたのに、やっぱりすごく素敵で……ドキドキと鼓動がうるさい。
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