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その掛け声とともに切り込んできた。あたる、と思った矢先に、愁は平隊士の前 から姿を消した。 トン パシ 後ろで物音がしたかと思うと、竹刀が形 に当たっていた。 土「見えたか?」 沖「いえ、残像程度にしか…」
審判も呆気にとられていると愁が呼び掛けてきた。
愁「審判さん、終わったよ」
永倉と藤堂ははっとすると
「勝者、愁くん」
と、宣言した。
土「なかなかやるじゃぁねぇか!次は…」
沖「私にやらせて下さい!」
と土方の前に出てきた。土方は少しずつ考え、
土「よし、いってこい。」
といい、沖田が前に出た。
要「次は沖田さんですか…」
土「平隊士じゃ、勝てそうにないからな。さぁ、誰をだす?」
要「そうだな…蓮、いってらっしゃい。」
蓮「はい。」
返事をすると、前へ出た。
審「両者前へ…、始め!」
二人で距離をとり、どちらも動かない。
先に動いたのは蓮だった。俊敏な速さで後ろにまわり、肩を打とうとした。沖田は、気配に気付き、これを防いだ。
蓮「へぇ、今のを防いだか。少しは楽しめそうだな。」
と、にっこりわらい、また距離をとる。次に動いたのは沖田だった。速い突きで蓮は一瞬驚いたが、ニヤリと笑って、竹刀を構え直した。そして、
蓮「涼風流、五月雨(サミダレ)」
ぼそりと言うと数えきれないほどの突きが沖田を襲った。
ダン
最初は防いでいたものの間に合わなくなり、沖田は吹き飛ばされた。
土「総司!!大丈夫か!?」
沖「大丈夫です。手加減されましたから…」
土「(あれで手加減だと…?)
よし、強さは認めてやる。あと一戦はやるが、このなかで誰が一番強いんだ?」
蓮「要様ですね。」
他の八人もうなずく。
要「まぁこのなかでは強さは私が一番ですね。でも羽衣もなかなか強いですよ。」
と答えた。
土「そうか、よし、あと一戦始めるぞ!!」
要「羽衣、いってらっしゃい」
羽「いってきまーす☆」
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