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はじまり
――――里に帰ってきた要と羽衣は呆然とした。里が燃えていたのだ。
しばらく立ちすくんでいると、
「要様、羽衣様、ご無事ですか」
と9人の忍が要のまえにひざまづいた。
要「何があったのだ?」
要が聞くと蓮が
蓮「長州が攻めてきて…、里中の忍が戦ったのですが、向こうも忍を雇っていたようで…」
とはなした。
要「そうか…、父様はどうした?」
華「亡くなられました。数が多くて手こずってしまって…。申し訳ございません。遺言は要を守ってやってくれ、とのことでした。」
要「そうか、鈴、怪我をしているが大丈夫か?」
鈴「はい…里を失ったことに比べれば、こんなこと平気です。」
といった。
9人は申し訳ございません、と謝ってきた。
ここは古来から伝わる忍の名家涼風家で一時は最強の忍とうたわれていた。要以下十名はみんな剣道、柔道、空手道、合気道、居合道、弓道などの武術を習得している。
しかし、最近になり少しずつ衰退していた。その隙をつかれたのである。
要「長州…か。」
そう呟くと決意したようにみんなに指示した。
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