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部屋を出て、台所に行くと、すでに朝ごはんが出来ていた。
朝ごはんも忍につくってもらっている。
今日は洋食のようだ。
「いただきます」
席についてさっそくスクランブルエッグに手をつける。
「うま」
相変わらず料理うめーな、コイツ。
俺がうまそうに食べてるのを当たり前だ、と言うような目で見ながら忍も食べ始めた。
「なあ、お前はいったい誰の嫁に行くつもりなの?」
「ぶっ、」
俺が質問したら吹き出した。
きたねーな。
「おいおい、なにやってんだよ。」
「お前がいきなり訳わかんねー質問するからだ!」
「いや、だって男でこんなに料理うまいから、誰かの嫁になるつもりなのかなーって」
「誰の嫁にもなんねーよ!だいたいなんで嫁なんだ、旦那だろそこは」
「えー、忍ならお母さん向いてると思うんだけどなー」
まあ、俺のおかん役ですしね。
「お母さんゆーな、明日からの朝飯抜きにされてーのか」
「そう言うところがおかんなんだよ。」
「真白」
「…すいませんでした。」
ちょ、そんな睨むなよ。
忍はイケメンだから睨んだら怖いんだってば
くそっ、イケメンにはなにやってもかなわんのか。
そうこうしているうちに、あっという間に学校に行かなければいけない時間だ。
今日は始業式だから遅れるわけにはいかない。
いつの間にか食べ終わっていた忍に急かされながら、急いで朝飯を掻きこんだ。
「いくぞ」
「ちょっ、待って」
ダッシュで準備をして寮を出る。
さあ、今日から二年生だ。
正直男子校でクラス替えっつってもあんま盛り上がんねーけど、
あー、どっかから可愛い女の子転校してこねーかなー。
まあ、無理か、男子校だし。
そんなくだらない想像をしていると、忍に頭を叩かれた。
…痛い。
「なにすんだ」
「くだんねーこと考える余裕あるなら急げ。」
「はいはい」
そんな会話をしながら学校へ急いだ。
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