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何も言わず、アーサーの手を縛っていたロープを解き、その部屋を去る男性。
いきなり2人きりにされて、戸惑いを隠しきれないアルフレッドをよそに、まだまだ満足しきれていない獣は次の獲物、つまりその部屋にいたアルフレッドに目をつけた。
「アル・・・フ・・・レ・・・ド?」
やっと自由になった両腕を利用し、時々力がうまく入らなくて上体が崩れ落ちかけながらも、自堕落な魔性の笑みで彼の名を呼ぶ。
しかし、次の瞬間にはその表情が自嘲の笑みに変わり。
「そんなことないよな。まさかアイツがこんなところにいるわけがない。俺もとうとうヤキがまわったか?ははっ・・・。」
とつぶやいた。
「なぁ、そこのお前。俺の義弟に似てるな。」
本人ではないと判断したらしいアーサーは、また魔性の笑みを浮かべ、そう言った。
「そ、そうかい?」
いまだに戸惑いを抑えきれないアルフレッドは、そう答えるのが精一杯だった。
「あぁ。声まで似てるとか、俺の錯覚もとうとうヤバイとこまできたか?・・・まぁ、それはいいか。
なぁ、ここにいるってことは、俺をヤりに来たんだろう?俺、まだヤリ足んねぇんだ。・・・愉しもうぜ?」
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