転生⁉めんどくせぇから、お断り

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トリップしている、こいつの名は桐生朔夜ーキリュウサクヤー通称 朔、一応俺の親友だ。顔は俺が中の中ならこいつは上の中というところか。勉強も学年10位以内の秀才でスポーツもそれなりにこなし、武道もそれなりにこなす。だが、モテない。何故か?それは2つの理由がある。一つ目は窓際でクラスのほぼ全女子にキャーキャー囲まれ、周囲の男子に殺気を向けられているにも係わらず、全てをそのスルースキルで無視している、冴嶋のプリンスこと西園寺昴ーサイオンジスバルーのせいだろう。さっきも言ったが西園寺と朔は幼なじみ兼親友という関係だ。そしてあいつ西園寺は顔は特上中の特上、成績は常に全国10位以内、スポーツ万能。そう俗いうところのリア充だ。 まあ、朔にとっての最大の不幸は常にあいつが側にいる事だろうか? 「やっぱ、納得いかねぇ。」 あっ、朔が自分の世界からやっと帰って来たようだ。 「何が納得いかねぇのかな♪」 「全てだ。何で俺がこれ以上、あの腐れリア充の犠牲にならなきゃいけねえ。」 「じゃあ、なるべく2人っきりで帰らないことだね。」 だって、テンプレ(小説)ではそうだろ? 「あいつと2人っきりとか、やめてくれ。ビッチに殺される。」 だよねぇ。 「それに俺的には、ビッチよりもシンリと絡んで欲しい。平凡受、最高じゃん。」 忘れていたが、2つ目のモテない理由だ。こいつはこの顔で腐男子なんだ。ある意味物凄く残念なイケメンなのだ。これさえなければワイルド系イケメンとしてモテたかも知れない。かもというのは西園寺の人気の高さは半端なく、近隣の女子校を含め、アイドル顔負けのファンクラブまであるらしいからだ。 「残念な奴。」 と、言ってみたがどうやら今度は腐的妄想にトリップしたらしく、顔がだらしなく弛んだ笑顔で、キモい。 俺は何も言わず朔の後頭部をグーで殴りつけた。
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