第一章*

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「暑ぅ…。」 季節は夏。暑いのは当たり前なのだけれど… こうも暑いと何もやる気になれなくなる。 「あ…。」 …冬真だ。 自分の部屋からふと、窓の外に目をやると、冬真がベランダに出ていた。 私と視線が合った冬真は笑顔で手招きをしている。 ふぅ、と深呼吸をし、扇風機の前から立ち上がる。 冬真は私の幼馴染みで、家も隣。 しかも部屋も隣同士。 小さい時はよくベランダに出て、二人で話しをしていた。 手を伸ばせば、届く距離で。 身長が170を超えた冬真は、いとも簡単に乗り越えられてしまう。 .
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