イチゴ

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店を出てそのまま家路に着くと、英進はおもむろに四畳半の布団が敷いたままの部屋で横になった。 横になりながら 伊織からのたわいもないメールに返信すると、自転車を漕いで英進は駅に向かった。 駅前のゲーセンといえば線路沿いのピッツァと改札口を降りてすぐのDONDONの二つあるが、英進は最新のゲーム機が置いてあるDONDONに迷わず向かった。 自転車を店の駐輪スペースに停め、歩いて店に向かうと 照明がきらびやかで最新のゲーム機のノボリが沢山立ち並ぶ三階建ての大きな建物が目に入った。 英進は大きな自動ドアを通り店内に入ると、全体を軽く見回しながら歩を進めた。 入口近くのUFOキャッチャーの通りを越えて 一階の踊り場から広い階段を昇り、 いま流行りのボカロゲーム機がずらりと並ぶ奥まで歩いた。 すると英進はピタリと足を止めた。そこには全部で三十台はあろう交互にくっついた台座のようなゲーム機が建ち並び、プレイヤー同士が向かい合う様なスタイルでなにやら缶の様なものを振り、取り出していた。 その三十台ほどのゲーム機は既に満席になっており更に、その後ろにはギャラリーが20名ほど集まり、平日の夕方4時にも関わらずたくさんの客で溢れていたのだ。
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