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―――
彼女は
小さい頃の
何も知らない時の
平和な時の
夢を見た。
「はじめまして、ジュリア様、
私は狛(ハク)と申します。
守護者として、
ジュリア様を
お守りいたします。」
銀髪の髪を持った
青年が
六歳頃のジュリアに跪いて、
ニッコリと
中性的な笑みを浮かべた。
すると、
隣に深い緑の髪を持った女性も
ジュリアに跪き、
軽く頭を下げた。
「ジュリア様、
私は翠(スイ)と申します。
お役に立てることなら
なんでもいたします。」
彼女もニコリと
優しく笑い掛け、
彼女の隣にいる2人を紹介した。
「こちらの2人も守護者ですが、
ジュリア様と同じ歳で
こちらが紅(クレナイ)、
それから、蒼(アオ)。
失礼が多々あると思いますが、
申し訳ございません。」
ジュリアは
翠の言葉などは聞いておらず
同年代ということに
嬉しい様子で2人を見つめた。
紅と呼ばれた少女は
長くて綺麗な赤の髪を
持っている。
蒼と呼ばれた少年は
少女と同じく
長い髪だったが、
色は青で後ろでくくっている。
翠は「最後に…、」と
黒髪で髪が
肩につくかつかないか
ぐらいの長さの青年を見た。
すると、
黒の青年は
ジュリアに対して、
こう言った。
「お前さ、
敬語…この姉ちゃんたち
みたいに話すやつと
俺みたいに話すやつ
どっちがいい?」
ジュリアはキョトンとした
面持ちでいるも、
質問を理解し、
狛や翠を見たあとに
黒の青年を見ては
黒の青年の方を指差した。
そして、
「だって、
ジュリ、お友達が欲しいもん。」
そう一言言った。
黒の青年は
ポカンと口を軽く開けると、
クスクスと笑い始め、
仕舞には
ゲラゲラと笑った。
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