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「ここからはヤバイわよ。士郎」
「あぁ、わかってるよ遠坂」
二人は今、柳洞寺の山門前の階段にいた。あたりは炎につつまれ、かつての面影は残っていない。
「行くわよ!士郎」
「あぁ」
「残念ながらそれは叶わない」
「「!?」」
聞き覚えのある声に二人は耳を疑った。それはかつて聖杯を手に入れこの冬木を混沌に沈めようとし士郎達が倒した男だった。
「聖杯の意思に従いこれより聖杯戦争が開始される」
彼の名前は 言峰 綺礼(ことみれきれい) かつて聖杯戦争で士郎達の手によって大聖杯の完成を阻止された、聖堂教会の人物である
「綺礼!?生きていたの」
「いや…私は既にこの世にはいない。私の心の臓はすでに停止し、私の肉体もまた滅びた身だ。」
「じゃなんで!?」
「これこそが聖杯の齎す奇跡!聖杯の意思なのだ!我々は聖杯に導かれ戦う運命にある。そして私は聖杯に撰ばれ二度目の生を受けたのだ!その証拠がこれだ。」
綺礼は自らの右手の甲の烙印を見せた。
「…令呪。そんな!?」
「馬鹿な!聖杯戦争は10年に一度しか行えないはずだ!」
綺礼は含み笑いをして答えた
「今回の聖杯戦争は特別なんだよ。」
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