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「どこか寄ってく?」
関目は上機嫌だった。
「ありがちだね」
「ありがちじゃ、駄目?」
「駄目じゃないよ」
「じゃ、どっか行こう」
目的地も決めないまま、僕達は廊下を歩いていた。
二人で、手を繋ぎながら。
その日、僕に彼女が出来た。
後に、僕に色々なことを教えてくれる彼女だった。
僕の人生を大きく変えたのは、人生を楽しく過ごしている彼が一人目で、関目マキ、その人が二人目だった。
僕の間違いを、矯正してくれた人だった。
僕の、とても大切な人になる人だった。
その時の僕は、そんな事、知る由も無かったんだ。
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