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片付けの後は、亮チャンが隣に座って水で乾杯した。 『本当に、ごちそうさま。』 『あいよ。』 そう言って亮チャンは微笑んだ。 『ねぇ、亮チャン。』 『ん??』 『俺ね、仁と一緒に仕事をしてるんだ。』 そう言うと亮チャンはこちらを見た。 『そうなんか??』 『雑誌の料理を担当してる。』 『そっか。』 そう言って亮チャンは俺の髪を撫でた。 『亮チャン。』 『レストランは??』 『辞めた。雑誌は短期の仕事だから。』 『意外に続くかもよ。』 そう言われて俺は苦笑した。 『そうなったら、亮チャンがやってよ。』 『無理やな。』 『そっか。』 そう言って俺は水を飲んだ。 『なぁ、かめ。』 『ん??』 『ぴぃだけか??お前が帰ってきてることを知らんのは。』 『うん。後は雄兄。』 『中丸にも会ってないんか。』 『うん。』 そう言うと亮チャンはコップを見つめた。 『中丸は心配してからな。』 『そうだよね。』 そう言って俺は鞄から薬を出して飲んだ。 『大丈夫なんか??』 そう言われて俺は亮チャンを見た。 『大丈夫、大したことないから。』 『かめ。』 『気になるよね。』 そう言うと亮チャンは頷いた。 『少しだけ待って。』 『わかってる。かめが話したくなるまで、待ってるよ。』 『...亮チャン。』 『ちゃんと、診察は行くんやで。』 『うん。』 『さぁ、そろそろ帰り。身体に酷やからな。』 『ありがとう。じゃあ、また。』 そう言って俺は店を出た。 それから家に帰り、俺は仕事の為にノートに書き込みを始めた。 書き込みが終わったのは深夜になってからで、俺は寝室に入った。 それからベッドに入り、俺は眠りについた。
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