考え過ぎ

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膳に箸を置く音が広間に静かに響くと、皆の目線が一斉に此方に向いた 何か、居心地悪い… 逃げたい一心で「ご馳走さま」と言って、膳を持って炊事場に逃げた 「何だ、平助の奴…」 「まぁまぁ、彼奴には色々とあるんだよ、新八」 「ふーん…」 二人は平助が出ていった後、何事もなかったように引き続き女について話していた *************************** 「ふぅ…」 何とか広間から出ると、賑やかな声が聞こえ、少し悄気た時に、土方さんが広間に向かって歩いて来た そのまますれ違う所で土方さんが小さく呟いた 「今日は静かだな」 「え?」 振り返ると、もうその場には居なく、広間に入って行っていた
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