甘える

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「あ、あはは…」 翔大くん…お願いだから離して 心の叫びは届かないまま、足にしがみつく翔大くんに呆れるしかない はぁー…… この子が来て数日?ぐらい経ち、一緒にいると次第に色々と分かった事が増えるというけれど 分かるのはこの子の性格と名前のみで、後は分からない甘えん坊の翔大くん 「坊や、離してあげんさい。ねぇちゃんが動けんでしょ」 おばあさん、すみません… 見かねて言ってくれる常連さんのおばあさんの言葉を聞かず、私の足にしがみつくばかり 人見知りがあるって訳じゃないんだけど…どうしたのだろう 「あらら…人見知りがあるんかな。じゃ、今日はここでおいとまするね」 「あ、はい。ありがとうございました」 盆を両手で持ちながら頭を下げると、翔大くんが抱っこしてかというように腕を伸ばしてきた この子…本当に甘えん坊だな
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