第一章     ~ギルド『オーガキル』~

2/8
前へ
/45ページ
次へ
「!」 目が覚めるとそこは彼の部屋だった。 イスやテーブル、ベッドも『あの日』と違うが彼の部屋だ。 「……」 沈鬱な朝を迎えいつも通り顔を洗う。 彼の名前は『霧裂光輔』、コードネーム『オーバーキラー』 如何なる任務をこなし、『あの日』母を奪った足音を探す、ギルド『オーガキル』のメンバーである。 齢14だというのに大人びた雰囲気を漂わせる彼は復讐の為に心を捨てた。 仲間は「鬼殺しなのに狩人も鬼だ」とからかった、だがそれで怒ることは無かった。 常に冷静な彼が熱くなるのは『足音の情報』である、任務中に度々殺す前に聞くのがほとんどだ。 そして有力な情報はなかった。 「……」 鏡の前にいる自分を睨む、『あの日』自分に力が無いために怯えただ隠れていたのが気に食わなかったのだろう。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加