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「ところでダグレは何の用件だい?」
「ダグレのことだから、きっと真面目なハナシよね?」
「噂の深緑様に用がありました。
しかし、彼がいないのなら仕方ありません」
[ダグレが深緑に頼みごと?明日は嵐だな。こりゃ]
[悔しいが、センパイが一番知ってることだからな。クソッ]
[何頼んだよ?]
[坊っちゃんと嬢さまの現状報告だよ!これでいいだろ?あ?]
[おー、こえーこえー]
そういえば、今日は旦那様と奥様に報告書を提出する日でしたか。
シャルルお嬢様もシャロンお坊ちゃんも愛されていますね。
とても素晴らしいことにございます。
「ダグレ。ちょっといい?」
「なんでしょうか。シャロン坊っちゃま」
「その、深緑…最近疲れてるみたいだから、お手柔らかに…ね?」
「…存じておりますとも」
[クソが!どうしてセンパイやシィウォばかり慕われんだ!ふざけんなっ!]
[おまっ、本人目の前にして言うセリフか]
[うるせぇ!俺だってグッサリ来んだってーの]
[ってか、ダグレはメイドに大人気だろーが。いいじゃねぇか]
確かにダグレ様は、子供ではなく、大人に人気がありますね。
それも一種の才能だとワタクシは思うのですが…。
[第一、坊っちゃんや嬢さまに好かれなきゃ意味が無ぇ!]
なるほど。
そういう魂胆ですか。
まぁ、ワタクシからは何とも言えませんなぁ…。
「では、お坊ちゃま、お嬢様失礼いたします」
「おー、相変わらずオーラがあっちぃこって」
「確かに、ダグレって妙に疲れるような…」
「毎回思うんだけど、なんでだろう…」
いやはや、ダグレ様の道のりはまだまだ長いようでございますね。
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