10人が本棚に入れています
本棚に追加
コーリスの街の一角にある公園から声が聞こえる。
「おーい!ノアー!」
公園沿いの通りを歩く少年はその声に反応して公園の方を向く。
「んー?なんだよモールか。」
呼びかけていた人間を確認してノアは顔をしかめる。
モールという少年は、小等部からの腐れ縁だ。
「なんだとはなんだ!折角いいこと教えてやろうと思ったのにー!」
「その気持ちだけでお腹イッパイだ。どうもありがとう。じゃあオレはこの辺で~。」
ノアは適当に会話を終えてまた歩いていく。
「おいおいおいおい!待てって!今日のは本当にいいことなんだってば!」
「お前は毎回そう言ってるじゃん。わりーけどオレこれから店番なんだよ。じゃーなー。」
心底面倒そうにそう言ってノアは去っていく。
遠くからはモールの叫び声が聞こえるがノアは振り向かずに歩く。
(店番ダルいなー。このまま世界終わんねーかなー。)
やる気0のノアは恐ろしい事を考えながら自宅へトボトボ歩く。
ノアの家は歴史ある骨董品屋を営んでいる。
最初のコメントを投稿しよう!