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『ロックに生きる』
俺はそう言い家出同然で故郷を離れた。
あの日は梅雨真っ只中ではあったが珍しく晴天であった。
両親からすれば『晴天の霹靂』であっただろう。
自分で言うのも何だが俺は成績優秀で将来有望視されていた。
俺が成績優秀であった理由……。
音楽を……ロックを続けたかったから。
成績優秀であれば親は文句を言わない。
ただただそれだけでがむしゃらに勉強していた。
だから俺の突然の上京に両親や担任は猛烈に反対した。
だが俺の意志は変わらなかったのだ。
あれから10年……。
俺はとんとん拍子に売れまくった。
しかし相次ぐバンドメンバーの脱退で解散を余儀なくされた。
そして俺は……。
ロックを辞めた……。
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