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『0900~1000 ホームルーム』
……と、普通に記載されていた。ヴレドは乾いた笑いをもらし、何だかなぁ……。と首を傾げた。
ヴレドのそんな様子を見た少女は、チラリと右手首の腕時計の時間を確認する。
「じゃあ、代表挨拶の練習の邪魔だから出てってくれない?」
「あ……。悪い。頑張れよ」
ヴレドは、肩を落としながらすごすごと体育館を後にしようと、踵(きびす)を返す。
「あ、1つだけ言わせてくれない?」
そんなヴレドを、少女は呼び止めた。ヴレドは足を止めて振り向き、少女を見る。少女は諭すように、言った。
「あんた……。早めにここ辞めた方がいいと思う。多分あんたには“ここ”向いてないから」
その言葉を聞いたヴレドは、一瞬、唖然とした表情を浮かべて、立ち尽くした。
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