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世界中を思いっきりカラフルにした。
ひたすらに鮮やかな色で埋め尽くした。
あの人の大嫌いな、鮮やかな色で。
「やっぱり、お前の仕業かよ」
黒と灰色な四畳半。
世界で唯一鮮やかにしなかったこの部屋に、思った通りあの人は寝転がっていた。
必死に走ってきたみたいで、息が上がってる彼の額には汗が滲んで。
「やっぱり私の仕業です」
世界が本当の色を取り戻すまで、まだ半日くらい残ってる。
あと半日だけは、いつもいつも瞬きする間に何処かへ消えてしまう彼を独占出来る訳だ。
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