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定吉の家に着き、とりあえずとご両親に挨拶してから定吉の部屋に行く。
扉を開けると、案の定だった。
部屋に一つしかないベッドに、女の子にしては少し茶っ毛な短い髪を持つ美少女がそこで気持ち良さそうにねていた。
「すぴー………、すぴー………」
「おーい、起きろ。起きないとおっぱい揉むよ?」
「……ふあ? ………お、おっぱ……?」
お腹を出して、気持ち良さそうに目をつむる幼なじみにそう言うと、半目を開けて定吉が呟いた。
「……あ、だ、駄目。おっぱい揉んじゃ駄目なの……」
「ならさっさと起きんかい」
「ふなっ…!」
自然に妖艶に見える定吉からバスタオルを引っぺがし、無理矢理起こさせる。
「ネロがご飯作って待ってるぞ。今日は焼鮭らしいけど、おばさんの朝ご飯食べなくていいのか?」
「あー、うん。………一緒に食べたいから♪」
「そーかそーか。ネロと虹子も喜ぶだろーな、うん」
「も、もう。………そう言う意味じゃないのに。良いの、お母さんも分かってると思うから」
むすっ、と頬を膨らませて目を背けながらいじけだす定吉。
まあ、何はともあれ、これで定吉も起きて朝食にありつける事ができるわけだ。
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