幼なじみによる、俺に対する朝の起こし方について。

4/12
854人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
名前がネロネリア・ユーリ・ベラトニックと長すぎるので、小さい頃にネロと呼ぶ事に決めて現在に至る。 何故、日本人の血すら流れていないネロがこの日本に居て、しかも母国語のように日本語を話すかというと。 ようはネロの父母が日本の文化、美しさ、その他諸々に憧れていて、ただ移住してきただけの事。 だだの日本被れなだけで、日本語はイギリスで勉強してきたようだが、それなりに上手い。 ネロは勿論、日本生まれ日本育ちなので、完全に母国語は日本です。 「いや、ごめん。虹子に起こして貰ったんだけど…………、お詫びに俺の子種とかいる?」 「こだね?」 「ああ、精子の事だよ」 「んっ~~~っ!? 変態! 馬鹿! 阿呆! オタンコナス!」 顔を赤くしながら前屈みに俺を罵倒するネロ。 うん、今日もコイツは可愛らしい。 ネロのプラチナブロンドの肩までの髪が、珍しいからかはよく分からないが、映えて見える。 「冗談だよ。冗談」 「当たり前でしょ! …………………ちょっと欲しいかもしれないけど………ごにょごにょ」 「小さい声でバレてないと思ってるでしょ。バッチリ聞こえてますけどね!」 「き、聞くな馬鹿ぁっ!!!」 ブンブンと、握られた両手で俺の背中を交互に叩いてくるネロ。 ふふ、地味に痛いよ。 「……うぅ…………、アンタ、ご飯抜き」 「すいませんでしたごめんなさい許して下さい結婚して下さい」 「はいは…………け、けけけ、け結婚んん!?」 結婚という言葉に、酷いくらいに反応して、湯気が出るくらいに顔全体を赤くしているネロ。 「冗談だよ」 「アンタ、いつか殺す」
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!