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名前がネロネリア・ユーリ・ベラトニックと長すぎるので、小さい頃にネロと呼ぶ事に決めて現在に至る。
何故、日本人の血すら流れていないネロがこの日本に居て、しかも母国語のように日本語を話すかというと。
ようはネロの父母が日本の文化、美しさ、その他諸々に憧れていて、ただ移住してきただけの事。
だだの日本被れなだけで、日本語はイギリスで勉強してきたようだが、それなりに上手い。
ネロは勿論、日本生まれ日本育ちなので、完全に母国語は日本です。
「いや、ごめん。虹子に起こして貰ったんだけど…………、お詫びに俺の子種とかいる?」
「こだね?」
「ああ、精子の事だよ」
「んっ~~~っ!? 変態! 馬鹿! 阿呆! オタンコナス!」
顔を赤くしながら前屈みに俺を罵倒するネロ。
うん、今日もコイツは可愛らしい。
ネロのプラチナブロンドの肩までの髪が、珍しいからかはよく分からないが、映えて見える。
「冗談だよ。冗談」
「当たり前でしょ! …………………ちょっと欲しいかもしれないけど………ごにょごにょ」
「小さい声でバレてないと思ってるでしょ。バッチリ聞こえてますけどね!」
「き、聞くな馬鹿ぁっ!!!」
ブンブンと、握られた両手で俺の背中を交互に叩いてくるネロ。
ふふ、地味に痛いよ。
「……うぅ…………、アンタ、ご飯抜き」
「すいませんでしたごめんなさい許して下さい結婚して下さい」
「はいは…………け、けけけ、け結婚んん!?」
結婚という言葉に、酷いくらいに反応して、湯気が出るくらいに顔全体を赤くしているネロ。
「冗談だよ」
「アンタ、いつか殺す」
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