幼なじみによる、俺に対する朝の起こし方について。

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真顔で、左手の人差し指を上に向け、それを見せ付けてくる。 「そ、それより! 虹子は一緒じゃなかったの?」 「あ、そういえばアイツ…………まさか」 無理矢理話を変えて、疑問に思った事を率直に言ったネロに背を向けて、一目散に自分の部屋に戻った。 あの馬鹿。完全に気配を消して俺の部屋で一人になっているはず。面倒な事にならない前に、早めに対処しなければ。 そう思いながら階段を乱暴に上がり、勢い良く部屋のドアを開けた。そこには―――。 「ん~~、エロ本エロ本」 「…………何してるんだ」 ワナワナと拳を震わせながら、必死にベッドの下を漁る虹子に質問する。 「いや、ついでだしお前の性癖でも探ろうかと」 「俺に性癖なんかないぞう。因みに、ベッドの下とか在り来りな場所にエロ本は隠してないからな」 「じゃあ何処に―――」 「教えないからな」
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