君の隣

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授業が終わり、適当に教科書とノートを机の中に入れる。 すると、 「亜実~! お弁当食べよっ」 ニコニコしながらそう言って近付いて来る、親友のミナ。 裏表がないとっても素直な子。 「あ、うん…」 上手く笑えてるかな? そう思いながら、鞄からランチバッグを取り出した。 顔を上げると、ミナが心配そうな顔で、私を見ていた。 「…何かあった?」 「………」 何も言えなくて、彼女から目を反らすと、楽しそうにお弁当を食べている二人が、視界に入ってきた。 ミナは、その事に気付いたのか、私の背中を優しくさすりながら言った。 「別の所で食べよっか」
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