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少し薄暗い階段を上り、重くて硬い扉を開く。
すると、心地よい風が私とミナに、ブワッと襲いかかってきた。
「誰もいないじゃん!
やった!」
そう言いながら、ミナは柵の所まで進み、お弁当の包みを開いた。
そんなミナの隣に腰を下ろし、私もお弁当を食べようと、ランチバッグからお弁当を取り出す。
もう既に食べ初めているミナは、私の顔を心配そうな顔で見ながら聞いてきた。
「…何があったの?」
そう聞いてくる彼女は、きっと予想出来てる。
だってミナの目…『何があったの?』って聞きたい目じゃない。
「…麻川の事だよね?」
心の底から心配してくれてる目だ…。
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