灰色の手

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肝心なことを後回しにしてしまったが、この灰色の手のことはあまり考えてはいけない。 なぜなら灰色の手が現れる条件というのが、この手のことを頻繁に考えることだというのだ。 暗がりの中に手が見えやしないか、扉を閉めようとしたら手に止められやしないだろうか… そんな想像をしていると、そのうち本当に手に出くわしてしまうというのだ。 だから、この灰色の手のことは早めに忘れるべきだ。考えたり想像したりしてはいけないのだ…
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