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ヒトメボレ
俊樹はいつものメンバーに今日のパーティーを伝えるために3組に向かっていた。
メンバーはあと2人だ。
俊「3年なったらもう1人くらい増えないかなー」
脳内でそう呟きながら、この先仲良くやっていけそうな人を探すのも兼ねてクラスを回っていると、自分のことを呼ぶ声に気付いた。
?「俊樹ー!」
俊「お、隼人!ちょうど良かった。」
彼は伊藤隼人。幼稚園の頃からの幼馴染みである。
スポーツマンで、小さいけどファンクラブがあるとかないとか...。
野球部に所属。
隼「ちょうどよかった?」
俊「今日、いつものメンバーで進級パーティーやるって伝えにきたからさ。」
趣旨を伝えると、乗った!と言わんばかりの顔を見せてきた。
隼「オッケー! 楽しみじゃん。」
俊「あとは莉野誘うだけかな。」
隼「頼んだ。 呼んだは良いけど用はないんだ、教室戻るわ。笑 」
そういって3組に入って行った。
特に気にしてはないが、なんだかもどかしい気持ちになる。
「あとは5組か。」
莉野のいるクラスに向かいながらそんなことを呟いていた。
その過程の廊下で、見たことのない女の子を視界に捉えた。
生徒の多い学校とはいえ、大体の人の顔は覚えたつもりでいたので、こんな人いたんだ、というくらいの感情であった。
この時、後にその人が鍵を握る存在であることは知るよしもなかった。
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