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英「いやー、皆さんお集まりいただき、誠にありがとうございます。」
胡散臭くも思える口調で切り出す。
仕切り役は毎回英哉が担当する。
担当するという表現よりも、出しゃばるという表現の方が彼には合っているかもしれない。
莉「その前に!」
珍しく今日は莉野も大きな声で切り出す。
英哉を遮るように手を挙げ、席を立った。
莉「今日は転校生のお友達をつれて参りました!」
いぇーい! ひゅーー!
といった若い人たちの歓声がお店を蔓延した。
莉「宮坂由依ちゃんです!」
由依は紹介を受けて、同じように手を上げながら立ち上がった。
由「京都から転校してきました、宮坂由依です! 誘ってくれてありがとうございます!」
沙「よろしく!可愛いからもう毎日おいで!!」
英「だな!よろしく!」
莉野が腰を下ろした後、拍手と口笛のような音を背景に、由依は笑顔でゆっくりと腰を下ろした。
英「それでは、気を取り直して! 無事進級そして宮坂由依ちゃんの歓迎会を含めまして!カンパーイ!」
英哉の合図とともに、皆「かんぱーい!」と、コーラやオレンジジュースの入ったグラスを高く上に上げた。
そしてそれから数時間、今までの出来事や由依の今日までの経緯、いじりいじられの会話を交え、楽しい時間を過ごした。
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