団長

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―放課後、体育館。 予定通り、1~3年の応援団立候補者が集まっていた。 壇上では体育会系専門で配属されたような、筋肉質の先生がマイクを使わず、自慢の大声で皆に向かって話している。 先「とりあえず色分けをしたいと思う! 各クラスの代表者は前に来なさい。」 中川高校の色分けは毎年赤と白の2色。 それを先生が作った予算の低そうなくじ引きで決めている。 赤が強いなど、体育祭にありがちなジンクスは無く、毎年優勝する色は平等に異なっている。 沙「俊樹行ってきな!」 沙谷加に肩を叩かれながら言われ、満更でもなく立ち上がった。 俊「おっけー! 赤引いてくるわ!」 壇上に上がった時、2組からは健一も代表者として前に出てきた。 ―3年1組から引いてけ! 近くにいるのに相変わらず大きな声で促される。 俊「よし…」 赤を引いてくると言ったプレッシャーから、あまり感じなくてもいい緊張感が自分を襲っていた。 心拍数を少しだけあげながら、ゆっくりとくじ引きに手を入れた。
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