体育祭前

4/7
前へ
/809ページ
次へ
俊「今更なんだけど、俺上手くまとめられてる?」 帰り道に思ってたことを直球で聞いてみた。 佐「まとめられてるよ! めっちゃ頼りになってるし。 ね、由依!」 さっすが副部長! という言葉を副部長からもらう。いつものやりとりだ。 由「うん!めっちゃ頼れるで俊樹は!」 追い討ちをかけるように嬉しい言葉をもらう。 不器用なのか、こういう時になんて返したらいいのかわからなくなる。 俊「いや、照れるなあ。 ありがとう! 照れるなぁ。うん、やっぱ照れるなあ。」 佐「普通時は変人だけどね、今みたいに笑」 佐絵の家の前に着いたあたりで、最後の毒を吐いてくる。 俊「ほっといてくれ! ほら、家着いたぞ! 帰って寝ろ!笑」 このやりとりを由依は口に手を当て、楽しそうに見ていた。 佐「照れちゃって。 じゃあね! 明日絶対勝とうね! 」 最後の一言は今までよりも数段力強い声であった。 負けず嫌いの佐絵から想像しやすい光景である。 ドアの前で拳をこちらに向けてきたところで、俺たちもあと少しの家までの距離を歩き始めた。 俊、由「バイバイ!」
/809ページ

最初のコメントを投稿しよう!

334人が本棚に入れています
本棚に追加