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由「俊樹めっちゃ疲れてるやろ? 一人で大丈夫やから早めに帰ってええで?」
お互いの家の分岐点で、由依は俊樹を見ながら言った。
いつも帰り道は家まで送っていたため、気を遣って言った言葉であろう。
俊「いや、送るよ。 てか送りたい!」
言っておいて少し恥ずかしくなった。
「もー」と少し笑みを浮かべる由依。
由「優しすぎや、ありがとうな!」
俊「そこだけが取り柄!」
うそやん、と冗談に反応しながら、由依は少しだけ狭い歩幅で俺の少し左隣を歩いていた。
何回二人きりになっても緊張する。
普段は抱かない感情の数々から、いつの間にか疑惑はほとんど確信に変わっていた。
俺は多分、由依の事が好きだ。
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