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健一の後押しにより早めに学校に着き、桜の咲いた門をくぐっると、そこには人だかりが出来ていた。
クラス発表の掲示板があるということは容易に想像が出来た。
俺たちがその人だかりの中に、見覚えのある女の子を発見したと同時に、その女の子もこちらに気付き、大きく手を振りながら言った。
「あ、健一、俊樹!おはよ!」
健「佐絵じゃん、おはよー。」
彼女は澤北佐絵。
ボーイッシュな外形に見あった元気な性格でムードメーカー。
気をつかえる子で、男の子から人気があるとか。
女子バスケ部所属で、この子も副キャプテン。
佐「俊樹!中3の時ぶりにクラス一緒だよ! 」
掲示板を見る前に1つの事実を知らされる。
俊「まじで!? 佐絵いるなら楽しくなりそうだ!」
2人で盛り上がってる俺たちを見て、少し悲しそうな表情を浮かべながら健一は切り出した。
健「あれ、俺は…」
佐「健一は隣のクラス!」
健「また俺だけ仲間外れかー…」
「また」というのは、中3のときのクラスも健一だけ隣のクラスであった経験から、デジャブのような感覚に陥ってることは確かであろう。
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