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場所は変わって1組の教室内。
俺は始業式の時に隣にいた佐絵と他愛もない話をしながら教室に入った。
そこで1人の男を視界に捉えた頃、佐絵もその男を確認し、久しぶりと言わんばかりのテンションで声をかけた。
佐「英哉ー!」
自分の名前が呼ばれたその男は、目線をこちらにしっかりと合わせて答えた。
英「おー佐絵! あと、俊樹!」
俊「なんだよそのオマケ感たっぷりな呼び方は!」
よくいじってくるこいつの返答に、俺はしっかりとツッコんでみせた。
英「悪い悪い、鼻。」
認める、鼻は確かにちょっと大きい。
俊「呼び方の問題じゃねーし! 顔でか!」
彼は顔で...じゃなくて、中川英哉。
高校からの付き合い。
人当たりがよく、とにかく友達が多い。
軽音楽部所属。
ちなみに健一と同じバンド。
佐「どっちもどっち!笑 それより英哉、今日進級パーティーするから、放課後集まるよ!」
佐絵が制してくれたところ、英哉はパーティという言葉に疑問を感じながらも、YESの反応を示す。
英「わかった! 皆くるのかな?」
久しぶりに会ったからか、わりかし大きな声で話していた。
話している途中に教室に入ってきた1人の女の子が、この話題を聞き、早歩きでこちらに歩いてきた。
「あたしも行くぜい!」
この子は春木沙谷加。
彫りの深い美人さん、というとすごく照れる。
しかし、男勝りの筋肉質で、高校までは合気道をやっていた。
部活は女子バスケ部。ちなみに部長。
俊「既に数に入れてるよ。笑」
沙「暇人って言いたいんだな、桜井俊樹。」
俊「違うよ?暇木さん!」
おい!!と肩を殴られながら、4人は笑ってみせた。
さすがというべきか、ちゃんと痛い。
俊「健一が2組の人には声かけるって言ってたから、俺は他のクラスの人集めてくるね。」
いってらっしゃい、という言葉をもらいながら、俺は3組に向かった。
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