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「え…と…
…交換条件て事?」
何がどうしてその話になるのか、疑問だらけの私に、朔夜は可愛らしく
「さあ?」
と、首を傾げただけだった。
「…じゃ、じゃあ…例えば、断ったりしたら?」
恐る恐る聞いた私に、朔夜は極上の笑みを浮かべて言った。
「あれ?
僕、拒否を許したっけ?」
…なんじゃそりゃ!
拒否権ないの?!
しかもうっすら殺気出してるし!
「いや…でも…あ、私を便利屋に入れるメリットは?!
ないよね?!」
便利屋が怪しいとは思ってたけど、人間かどうかが怪しいとなるとさすがに関わりたくない。
なんとか逃げ出したい私は、必死に食い下がった。
「もちろん、それを考慮しての勧誘だよ。目が届く所に置いた方が、僕たちに不利な言動とられないでしょ?」
…あ、殺気がちょっと濃くなった。
「それに、君面白いしね。
…殺気を放った状態の僕に意見した人、初めてだよ。」
…ありゃ?殺気が消えた…
てか、やっぱり殺気だったんだ…
リアルに帰りたい…
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