いち。

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……この人…… 絶対、便利屋だっ! 一歩足が動いたら、後は金縛りが解けたように一気に駆け出していた。 昇降口から二階のあの場所に行くには、少し戻った階段を使わないといけない。 その間は視界から今の男子が消えてしまうから、その隙にいなくなってしまわないかと気が焦った。 ……そのせいで、見落としていた。 私が走り過ぎた教室から、もう一つの視線が注がれていた事に。 .
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