01.日常とは、全てにおいて無である。

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ミーン…ミーン… 蝉の声が町中…いや、『彼』の世界で響いていた。 暑そうに体にはりついたシャツをパタパタとあおぐ。 しかし、その場しのぎにもならなくて、ただ暑さが増した様な気がした。 「――…あちぃな」 頬から首筋へ垂れていく汗を拭いながら、彼は歪んだ道を歩いていった。 ――…
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