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花が咲く その季節
もう 五年も忘れてしまった春の香りが そこにはあった
あの ほんの数ヶ月の雰囲気 春の香りを忘れることは きっとない
私の心の中に あなた一人がいる限り
―春―
翠の風がふく 文化祭
五ヶ月ぶりの あなたがいたね
まだ好きだって 知ってた?
―夏―
学校帰りの 駅前で
偶然見かけた あなたの姿
全く知らない人のように
あなたの視線は 冷たかった
―秋―
枯葉の舞う いつもの公園
通る度に 気にしてしまう
もう 忘れようと 決めたのに
―冬―
小雪がちらつく 窓の外
あなたは 今 どこにいるの?
逢いたいのに 逢いたくない…
―そして今―
あなたに出逢うこともなく
何気ない日々が 過ぎてゆく
願わくば
もう あなたに 逢わないように…
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