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花が咲く その季節
もう 六年も忘れてしまった春の香りが そこにはあった
あの ほんの数ヶ月の雰囲気 春の香りを忘れることは きっとない
私の記憶の中に あなたの存在がある限り
―春―
あなたに 逢わないように
避けながらも 求めてしまった 文化祭
自分の気持ちに 戸惑った
―夏―
あなたはいないと わかっているのに
通ってしまう いつもの公園
前ほど好きには なれないのにね
―秋―
あなたを見たと 聞くだけで
頬が 熱くなってゆく
もう 半年も 逢ってないのに
―冬―
偶然手にした あなたの写真
想い出として 留めておくね
数年後には 笑えるように
―そして今―
あなたを 忘れられない日々が
日常となって 消えてゆく
あなたの中に 私はいないまま
また あの輝いた 春がくる…
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