3:悪夢をみせて

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「太っちゃう」 真理子はボソリと呟いたが、手はまたチョコレートに向かって伸びている。 「言ってることとやってることが、違うじゃん」 そう笑われると、真理子も苦笑いをこぼすばかりだ。 腹の肉がズボンに乗り上げている八木は、太ることなど気にしていない様子で、食べ続けている。 彼みたいに、いっそ開き直ることが出来たらいいのかな、と思うと、自然と頬が緩んだ。
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