3:悪夢をみせて

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「なんか、このチョコ食べると落ち着くんだよねえ」 「それは良かった。どんどん食べなさい」 八木がさっさと冷蔵庫に立って行って、またしても箱を出してくるものだから、真理子は笑ってしまった。 2人がようやく帰り道を歩き始めた時には、すっかり日が落ちていた。 送っていくと言って譲らない八木の言葉を強く否定することも出来なくて、結局2人で真理子の家まで歩いていく。 「孝がね、女の子と歩いてるの見たの」 唐突に真理子が切り出した時も、彼は大して表情を変える事はなかった。
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