3:悪夢をみせて
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ある日の夕方、薄暗い部屋で真理子はベッドに体を横たえていた。 隣では、携帯電話をいじる孝が背を向けている。 液晶画面の光が彼の顔を緑色に染める。 癖のある髪の先は、まるで天使のそれのように透き通り、呼吸に合わせて揺れていた。 「孝……」 ポツリと呟いて、真理子は彼の背中に体をピッタリとくっつけた。 「んー?」 孝は振り向かない。 指はとめどなく携帯電話のボタンを押していた。
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