3:悪夢をみせて

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背後で物音がしたのに気がつくと、男性が入ってくるところだった。 男性はチラリと真理子を見たが、特に気にする様子もなく、カギを開けて扉を開けた。 ガラスのドアが音を立てて開くと共に、男性が通り過ぎると、すぐに閉じ始める。 真理子は少し躊躇ったが、閉まる寸前の扉に手をかけて動きを止めると、素早く中に滑り込んだ。 そして男性と共に、エレベーターに乗り込む。 男性は三階を、真理子は五階のボタンを黙って押すと、エレベーターはゆっくりと上昇を始めた。
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