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真理子が教室に入ると、クラスメートたちが一斉に振り向いた。
彼女が群を抜くほどの人気者というわけではない。
それに、どの視線も凍りつくように冷たく、真理子に突き刺さったのだった。
当然、戸惑って立ち尽くしてしまったものの、すぐに自分の席に歩いて行く。
仲のいい友達である奈美も、隣の席に座って、食いつかんばかりに真理子を見つめていた。
「なに?」
挨拶をすることさえ忘れて、真理子が尋ねる。
すると奈美は、真理子が椅子に腰掛けるのを見計らうように立ち上がった。
それから机に両手を力いっぱい叩きつけて、言ったのである。
「昨日の夜、九時以降どこにいた?」
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